iPhoneとAndroid携帯

まぁ、色々と比較される両者。

私はスマートフォンどころか、今では携帯電話すら契約していない。しかし、iPod(とはいえiPod touchではない)ユーザであり、中華Androidタブレットユーザではあるので、少し考えてみたことを書いてみる。

iPhoneはiTunesが必要なのが面倒、という文章をどこかで読んだ。ファームの更新とかでも必要とか。でも、きっと、私がiPhoneユーザだったならば、ファームの更新が発生する頻度よりも頻繁に母艦にiPhoneをつないでいるであろう。それは、iPhoneがスマートフォンである前にiPodであるからだ。

音楽プレーヤーであるiPod、そのデータを管理するアプリケーションとしてのiTunesとしての認識が一般的だが、Wikipediaなどで歴史を調べると実際には逆で、先にiTunesが生まれ、iPodがリリースされた後にiTunesにiPodの管理機能が追加されている。最初のiPodというのは「iTunesのライブラリを持ち出して外で聞くデバイス」だったのだ。

だから、初期状態でiPodをiTunesに接続すれば「ライブラリ全体を同期する」ように動作する。まぁ、一般的には、長年使っていればiPod classicでさえ、ライブラリ全体をコピーするには容量不足になってきているし、すでにiPod classicがAppleの主力製品ではなくなっているのは明らかなので、プレイリストやアルバム、アーティストなどで選択して同期することになるだろうが、この、「iPodとして動く」というのがiOSデバイスの基本的に大事な部分でAndroidとは一番異なる部分だと思っている。

だから、Android向けには、必死に端末に音楽ファイルを「同期させるアプリケーション」が開発されているが、iPhone向けには不要だろう。iTunesがあるのだし、キラーアプリを作ってもAppStoreに載るとは思えない。

逆に、Androidがファームの更新が単独でできる、というのが強みと言われているのは、iTunesのような標準管理ツールをOS開発時に同時開発しなかった結果とも言えるわけで、裏をかえせば、AndroidデバイスはiPodの代わりにはならない、ということになる。

ファーム更新が母艦でできるのは、起動不能になったときに、母艦とつなげばどうにでもなるという点で強い。iPhoneは触ったことがないが、おそらくはiPodの「復元」と同様のイメージであろうと思われる。

母艦なしでファーム更新する場合、単独で起動可能な状態で、ファームイメージがダウンロードできる場合に限られる。私の中華タブレットはSDカードのルートディレクトリにファームイメージを置いて、アップグレードモードでブートすれば復活できるが、これはSDカードがFATでフォーマットされていて、母艦が使えて、母艦がSDカードを読み書きできる環境にあるから復活させることができた例だ。

同じ機能を持ったAndroid端末を単独で持っていたとしても、母艦を持っていなければ自分ではできない。単独でできることは便利な反面、失敗時の復旧に危険性があると認識している。

あと、もったいないな、と思うのは、iOSでは、iPhoneに対してiPod touchという、同等のOSを持ち、カメラ性能、GPS、3G回線くらいしか違いのないデバイスが普通に売られていて、その制限をクリアしていれば同じアプリを使えるのに対して、Androidについてはほとんどスマートフォンしか出てこないところである。やはりこれも、マーケットの支払い方法の問題(クレジットカードかキャリア経由でしか支払いができない、Appleはコンビニでカードを購入すれば有料アプリが買える)、iPodというベース機能が存在するかしないか、という部分の差だと思うのだ。iPod touchであれば、インタフェースがiPhoneと同じiPodというだけの使い方でも何の問題もないが、AndroidにはiTunesに相当する部分がないからどうにもならない、そこが問題だと思うのだが。

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