「手帳なんていらない」を読んだ

気になったので読んだ。

Amazonのレビューもそれなりによかったので。

ただ個人的にはたいした事なかった。

Gmailをベタボメしているけれども、Googleの他の機能(カレンダーとかTODOとか)との連携を除けば、一般的なIMAPメールで充分に実現可能なレベルの話から書いてある。私個人は、自宅にLinuxサーバを立てていて、プロバイダのPOPメールも、自宅のIMAPサーバに放りこんでしまい、IMAPですべてを管理している。IMAPにすれば、筆者の言うとおり、複数のPCを使っても同じメールを読むことも、送信履歴を確認することもできる。ただ、個人的には、WebMailのインタフェースよりは、従来からのメーラー(Thunderbirdとか、Apple Mailとか)のインタフェースのほうが、「メールを作成するだけ」なら優れていると思う。

私の場合は、自宅サーバに、WebMailのシステムの入れてあるので、全文検索とかをサーバサイドでやるならそっちを使う手もある。IMAPはもう、5年以上前から自宅サーバにいれてあり、GmailがWebMail以外のインタフェース向けにIMAPを公開するよりまえから活用してきたので、いまさらGmailうんぬんは個人的にない。重いし。

スケジュールとか、Skypeの活用とかを書いていたけれども、この人がどのような仕事をしているのかは知らないが、私がSEとして客先常駐で作業をしていたときには、作業用PCがインターネットに接続できない環境のほうが多かった。最後の頃には携帯電話で個人的にこじんまりとネットできるようにはなっていたけれども、この本のような環境とは程遠い。おそらく、システム開発の仕事をする人は、守秘義務の関係から、そのような環境にいる人も多いのではないか?そうなると、作業用PCとスマートフォンでデータを同期することはできないし意味はない。すべてがオープンなネットワークに繋がった環境で仕事が出来る人限定の仕事の仕方であろう。

移動中、満員電車でスマートフォンを活用してデータの確認、というところも引っかかった。この著者、「中目黒サロン」とやらを主宰しているらしいのでおそらく山手線の外側、西側の人なのであろうと推測した。東京では山手線の内側の移動には、地下鉄が欠かせない。地下鉄では駅を除いて携帯が使えない。駅で受信したデータを駅間で読むくらいはできるが、地下鉄での移動中に、スマートフォンをガッツリ活用してネットで情報をあさる、そんな時代ではない。

結局のところ、私が求めた情報は、紙の手帳をAndroidタブレットないしは、iPod touchで置き換えられるのか、その指針があれば、という思いだったのだが、この本では、クラウド+3G回線という回答しか出てこない。紙の手帳が電子デバイスに絶対に勝てるのは、白紙とインクのあるペンがあれば情報を残せるところであり、それらは事前に明確に分かる、または街中であれば確実に手に入る、というところにある。それを電子デバイスに移行するに当たっての一番のネックは回線の問題であり、バッテリーの問題であり、そしてその次に、クラウドとかアプリケーションが出てくると個人的には考えている。

電子手帳は拡張できず、ネットの時代に対応できずに淘汰された。スマートフォンがそのポジションにおさまるなら、こうかもしれない、この本はその一つの方向性かもしれない。ただ、「手帳」というものが、回線にひどく依存するようでは結局は万人には受け入れられるものではない、と思う。

コメント