鉄塔 武蔵野線


読みたくて読み始めた本ではなかった。存在を知ったのもたまたまであったし、出版された頃は全く知らなかった。
それでも、この世界には引き込まれていく。鉄塔を見る目が変わる。本の中の写真を見て、お気に入りを勝手に考えてしまう。最後には、鉄塔をたどる旅に出たくなってくる。
主人公の冒険が突然終わってしまうのは悲しかったが、最後まで読むと幸せな気分になる。文庫化にあたって結末を変えたそうだが、この終わり方は非常にすっきりした。
最終章に出てきた、鉄塔の一覧の本を見てみたい、そう思った。

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