日立マクセルのエコフル充電池と充電器のセットを買った。4本タイプ。おまけのネコフルシールが欲しかったからであるが。もったいなくってシールが使えない。本末転倒。でも、Twitterのマクセル公式さんへの応援と思えば悪くない。
と、応援のつもりが、この製品が非常に良くできている、というかよくできすぎていて、数年来寝かしておいた電子工作のネタ用の部品が無駄になりそうなのである。
エコフル充電器はコンセントに直接挿すことができない。これがeneloopのモノとは大きく異なる点だ。付属してくるのはUSB(A-micro USB)ケーブル一本と充電器本体だけ。充電にはPCのUSBポートとケーブルで繋いで電力だけを拝借するか、iPod用などの別のUSB ACアダプタを用意しないと使うことができない。どちらも用意できるのでこれは個人的には問題なかった。eneloopの充電器も持っているし、併用する手もある。
エコフルの充電器がすごいのは充電だけでなく、出力ができることである。充電モードから出力モードに本体のスイッチを切り替え、ケーブルをつなぎ替えると、NiMH充電池(乾電池も使用できるらしい)からUSB電源を作ることができる。しかも最大1A流せるようだ。モバイルバッテリーを兼ねることができる。乾電池が使えるからどこでも電源を用意できる。素晴らしい。
が、この素晴らしすぎる仕様のおかげで、電子工作のネタを潰されてしまった。秋月電子で、5V3AのDC-DCコンバータを買ってあり、必要なコンデンサなどを全部揃えて、説明書も読んで、NiMH充電池からのUSB電源を自作しようと思っていた。このDC-DCコンバータの仕様では、3A流すためには入力電圧を12Vにしないといけないようだったので発熱問題を抜きにすれば、10本直列でNiMH充電池を繋いで入力すればいいはずであった。問題はこの部品自体が大きいのと使う電解コンデンサが大きいのでケースが大きくなってしまうこと、単3電池10本となるとかなりの大きさになってしまうことで、そのあたりでどのような形状にパッケージングしたら持ち歩くのに適切か、と考えているうちに時間ばかりが過ぎてしまった。スマートフォンを使っていないからバッテリーを持ち歩く必要性があまり高くなかったこともある。
そこへきて、このエコフル充電器。出先でのiPodの充電にUSB出力を使ってそのコンパクトさと便利さに閉口した。自作する意味が全くない。旅行に行くにも荷物が減らせるし。第5世代、80GB HDDモデルのiPodを1900mAhの単3型NiMH充電池4本で2回満充電にして(使いながら)、まだ余裕がある。これ以上のものは作れない。
いいものに巡り会えた感動と、工作のネタを潰された哀しさと、複雑な思いである。が、その哀しさを、ネコフルのシールとスタンプに癒やしてもらおう。
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