仕事について

仕事について考える。派遣関連のmixiニュースを読んで関連日記を見ると気分悪くなるくらい強気な意見を展開し、コメントに対しても超強気な返答を返している人を見かける。
mixi日記に書くとなるとどこに書くか迷うし荒らされる可能性が高いのでここに書いておこう。
派遣で仕事したことあるけれども、2週間で切られた。紹介予定派遣だった。ミスをしてしまって与えられた仕事のアウトプットが出せなかったのが主たる原因だったのだが、仕事中に考え事したことはあっても寝たことはなかった。にもかかわらず寝ていたと見られたというのもあった。
仕事を選ばなければいくらでもある、というがそんなに甘くない。危険物取扱者の資格を学生時代に取得していたのでつなぎにでも、と近所のスタンドに面接に行った。採用になった。しかし、その後で電話がかかってきて、「(体が大きすぎて)あうユニフォームがないから取り消してくれ」と言われた。社員でなくアルバイトだったし決まりというのも口約束だから昨今の「内定取り消し」騒ぎのようにはしなかったが。
ハローワークで仕事を決めたことも一応ある。うつ病からの復帰のときで近所のIT系の会社に行った。しかし、体調面で不安があるから、と契約社員になってしまった。そこまではいい。しかし、一ヶ月以上、実際に作業する客先に繰り返し面接に引っ張り出され、その度にごめんなさいされた。年齢と経験の問題があったのだが、正社員ではなく、作業をしていないので給料にならない。途中で辞めた。
フルキャストの日雇いは一日だけ行った。仕事は東京ビックサイトでのヤマト運輸の配達作業。交通費はゆりかもめの分だけ出た。地下鉄は自腹。仕事が始まると簡単な説明を受け、子供用かよ、と突っ込みたくなるような小さな上着を着せられ台車を押して配達を続ける。昼休憩は曖昧な管理の下、目分量で交代でとることになった。自分が行ったときに既に指示を出していて中心的に仕事を進めている人がいたのでてっきりヤマトの人かと思ったらその人も派遣だった。
フルキャストの登録は切っていないので業務停止命令の期間中を除いて毎日仕事の案内のメールが来る。多いのが、夜勤、倉庫作業、荷物の仕分け、引越しである。力仕事ばっかり。選ばなければ仕事は確かにあるだろうが、交通費が自腹の上に最初の数回は提示される自給よりも安く働かされ、また日払い可能と言っても事務所までとりに行かなければ日払いにならない。事務所までの交通費も自腹である。
最初にうつ病になったときに、会社を辞めないで残っていればまた違った人生になっていたかもしれないと思うこともある。でも、環境を変えなければ時間がたって現場復帰してもまた同じことになる恐れの方が強かったので転職してしまった。それからは仕事が見つからなかった。病気になる前にしていた仕事はスパンが長いものばかりだったので、短期決戦の現場では使いにくいと判断された。プロジェクトの経験数が少ない人間は短期決戦の現場からは敬遠される傾向にあった。そうこうするうちに年ばかりとり、経験増えず、ブランク増えますます正社員の道は遠のく。ハローワークに限らず、フリーペーパーなどの面接の約束を取り付けアルバイトでもと応募しても落とされる。コンビニやショップの店員の求人はアルバイトを中心に多いが、30代の未経験者をよろこんで採用するようなところはあまりない、というかなかった。
タクシーの運転手は、ニュースなどで見るタクシー不況を見ていればやる気になるという人のほうがまれであろう。
何が言いたいかと言うと、派遣なんていう不安定な仕事を選んだ人間の責任だ、と言う人もいるが、不意の要因でキャリアに穴が開いた30代にそれほど仕事は見つからないという現実をもっと知って欲しい、考えて欲しいということ。仕事はいくらでもある、選んでいるからだ、と言うが、選ばないで就ける仕事はきちんと選んだ派遣よりも劣悪な状況になるということを知って欲しいのだ。
ちなみに、フルキャストで働いた分の日給は6000円弱、8:30現地駅集合、16:00解散で地下鉄の交通費は自腹、ゆりかもめ代が入ってのこの金額。生活できますかね。

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